浪速高校国語科教諭 竹村志津子先生 伊藤廉往先生
須原秀和先生へ
先日は授業見学ありがとうございました。
「今解き教室」を実際に見せていただき、現在の日本をとりまく諸問題だけでなく、世界中に視野を広げることによって、生徒一人ひとりが「今」自分が「ここ」にいることを認識し、なすべきことを考えるという思考の過程を養うという点で、非常に有意義なテキストと時間だと感銘を受けました。この授業は高校でいう「現代社会」と通じるものがあるだけでなく、さらに5教科の各問題とリンクさせており、そのテーマの最新の天声人語の記事や漢字プリントもついているという中身の濃い教材であることに驚きました。
しかし私はそれ以上に、奥様の授業の質の高さと深さ、温かさに感動しました。
一つのことについての説明に対しても、さまざまな具体例等を用いて、生徒が横断的、総合的に考えを広げる手段を提示され、そのまま生徒の素養となっている場面を見ることができた喜びは計り知れません。それだけでなく、私は先日の須原先生の講演会といい、奥様の授業といい、やはり授業に対する、そして生徒一人ひとりに対する「真摯さ」というものが教育者として必要不可欠なものであると改めて痛感しました。今後の私の教師人生において、今回の先生と奥様との出会いは、一つの転機となったと思っております。私も日々、目の前に生徒に対して誠実に向き合っていきたいと思います。本当にありがとうございました。
浪速高等学校中学校 国語科 竹村志津子
須原英数教室を訪問させていただいて
この度は、朝日新聞の『今解き教室』という教材に興味を持ったことがきっかけで、奥様の国語教室を見学させていただきました。『今解き教室』の問題は科目横断的なものが多いと聞いていたので、どのような授業が展開されるのか非常に楽しみにして教室を訪問しました。
今回の教材は『国際社会と日本の外交』を扱った問題だったので、国語と現代社会の授業をあわせてうけているような感覚でした。身近なことから世界的なことまで流れるような授業展開であっという間に90分が過ぎ、気がつけば自分も生徒の一人になってしまっていました。
授業後、奥様に「全身で先生の話を聞いている生徒の姿に感心させられました。」というと、「モチベーションの高い生徒が来ていますから」とおっしゃられていました。確かに最初から意識の高い生徒であったと思いますが、その生徒が意識の高さを維持しているということは、それを保つ教育が行われている証明であろうと思いました。
さらに、教室全体の意識の高さが他の生徒によい影響を与えているのを見て、もう一度クラス全体の雰囲気を作るところからやっていこうと思いました。
また、「授業準備のためにテキストを読んでいて、私自身が学ぶことが多い」というお話や自身の体験も織り交ぜて解説している姿を見て、よりよい指導するためには自己の知識・教養をさらに養わなければならない、もっと多様な経験を積まねばならないと再認識しました。そして、生徒の興味・関心の幅を広げるには様々な方法でアプローチしなければならないとも思いました。
今回の教室訪問・授業見学は、当たり前のことも含めて自分の指導方法を見直すいいきっかけになりました。そして須原先生ご夫妻の教育観に触れることができたことは、さらに教師として成長するいい機会になりました。
最後になりましたが、この度訪問の機会を与えてくださったことを感謝するとともに、須原英数教室のご発展と須原先生ご夫妻のご健勝をお祈り申し上げます。
浪速高等学校 国語科 伊藤廉往